JavaScriptを使用できません。

HASCL音楽教室
音楽講師紹介
コンサート企画
セミナー企画
広告・宣伝支援
制作・イベント支援
作曲・編曲請負

演奏のための楽譜解釈
西洋音楽の原理

演奏のための楽譜解釈セミナー第1回「西洋音楽の原理」が、4月24日に東京都東大和市で開かれました。
「対立するもの」というキーワードをヒントに、楽譜から何が見えるのかを考え、それぞれの意見をもとにひとつの解釈を導き出しました。
楽譜の中の対立すなわち差異を
皆さん真剣に探しています。
シンプルで何気ない曲と思っても
実は大変緻密にできているのが
次第に明らかになっていきました。

前半は、一見音楽とあまり関係ないような話から分析のベースとなる考え方を共有し、後半はそれをもとに実際の曲を見ていきました。曲を見ているうちに前半の話の内容と繋がってきたのか、皆さんのエンジンがかかり活発な意見が出ました。

現役音大生の方からは、今までは単に音を追っていただけだったけど、1つの音に対してこんなにいろんな見方があるのかと知って驚いたとの感想があり、数年前に音大を卒業して音楽の仕事をしているという方からは、久しぶりに頭を使って(!)とても楽しかったとの感想をいただきました。


第1回の内容

内容

「演奏家としてどのように音楽づくりをしていくか」 「音楽講師としてどんな音楽づくりをしていくように導いていくか」…こういったことを考えていく上で、楽譜を読み解いていくことは必要不可欠ですね。本シリーズでは西洋音楽の楽譜の「読み方」 というものを再考していきます。
第1回では、バロック期から20世紀までの西洋音楽に普遍的に見られる「対立の構造」を皆さんと一緒に考えていきます。

「対立するもの」って何でしょう?
  「大人」⇔「子供」、「山」⇔「海」、「全体」⇔「部分」…などといえば、みなさん「対立するもの」をどんどんイメージすることができるのではないでしょうか。でも、「動物」⇔「植物」という対立の中では、先ほどの「大人」⇔「子供」は同じ「動物」に入ります。このように、あるときには対立しているものが、他のときには対立しないということがあり、これを文脈の違いといいます。
実は音楽のあらゆるところ------形式、セクション、テーマ、終止形、メロディー、伴奏、和音進行など-----にもさまざまなレベルでの対立の発生、解消、統一があるのです。これが西洋音楽の最も基本的な原理で、クラシック音楽を演奏するときにはこの原理を楽譜から読み取れるかどうかというのがとても大事なことなのです。今回はまずこの原理を分かりやすく学んでいきます。

◆下の譜例にはどんな対立構造があると思いますか?◆
バルトーク/ミクロコスモスNo.75より
バッハ/無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータNo.2より

響きの中から対立構造を聴き取ることができるようになってくると、音楽の聴こえ方が変わります。また、楽譜から響きの意味を読み取っていくことができるようになると、演奏がより立体的になるだけでなく、指導や作曲・編曲にも活かせます。
「難しそう」と思っても、ちょっと見方を変えるだけでたちまち見えてくる…そんな驚きを体験しませんか?